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個人事業主から法人化するタイミング

個人事業を拡大するとき、見極めが難しいのが法人化のタイミングです。確実にこうだ、という方法はありませんが、大まかな基準はあります。そんな法人化のタイミングを決めるコツを解説します。

何を基準に法人化?

個人事業主が法人化する基準として、大きく2つの要素が考えられます。

この2つです。

事業所得が多くなると、当然税金は膨らみます。所得が小さければ個人事業主の方がお得ですが、ある一定額を超えると、法人化して給与所得控除をした方が、税金を節約できます。

また、取引先を拡大したり、事業拡大のために人を雇ったりするのに、個人事業主は不利です。とくに規模の大きい会社は、個人事業と取引しない方針を取っているところも少なくありません。

社会的信用を得たい、というのも、個人事業主が法人化する立派な基準となります。

法人化のメリットとデメリット(個人事業主との比較)

では、法人化で得られるメリットにはどういったものがあるのでしょうか。以下に、デメリットも併せてまとめてみます。

メリット

比較項目 法人 個人事業主
社会的信用 高い 低い
節税対策の選択肢 多い 少ない
融資の受けやすさ 受けやすい 受けづらい
採用のしやすさ しやすい しづらい
決算月 自由 12月

デメリット

比較項目 法人 個人事業主
設立費用 20~24万円
法人住民税 約8万円
保険 健康保険+厚生年金 健康保険+国民年金

個人事業主と比較したときの法人のメリットは、やはり社会的信用が得られることに集約されます。お金を集めるのも、人を集めるのも、信用次第。「会社」という肩書が持つブランド力は、「個人事業主」よりも圧倒的に高いと言えます。

一方のデメリットは、個人事業主に比べて諸々のランニングコストが嵩む、ということ。ただこのデメリットは、事業拡大や節税対策などで相殺できるでしょう。

必要十分な収入や満足度を個人事業で得られており、現状に満足しているなら別ですが、今後も事業を成長させていくつもりなら、法人化をぜひ検討されてみてください。

法人化するタイミング

法人化するタイミングとして、チェックしておきたいのは以下のようなポイントです。

売上

一般に、利益が500万円を超えると、法人化した方が所得税が安くなります。

個人事業主の所得税は、稼げば稼ぐほど税率が高くなる仕組みになっています。一方、法人の場合、800万円以下は15%、それ以上は23.2%となっています。

そのため、ある段階から法人化した方が所得税が抑えられる、ということになってきます。そのボーダーが、おおよそ500万円というわけです。

社会保険

就職を考えたとき、社会保険に加入できるか、というのは重要なポイントです。会社経営のためのランニングコストは増えますが、従業員を増やすことで、さらなる収益の増加も期待できます。

事業拡大のために従業員を増やす必要が出てきたら、法人化を考えるのも手です。

税金

前述のように、所得が一定額を超えると、個人事業主よりも法人の方が所得税を抑えられます。

ほかのランニングコストが増えますので、事前に入念なシミュレーションが必要ですが、法人の方が節税対策の選択肢が多いことは間違いありません。

今後も事業を拡大していこうと考えているなら、法人化によって増える負担よりも、得られる収益の増加に目を向けるべきだと言えるでしょう。

決算月

法人化すると、決算月を自由に設定できます。たとえば手掛けている事業の売上が季節によって変わってくる場合、売上が上がる時期と決算月をズラすことで、売上に合わせて節税対策を考える猶予ができます。

節税対策の専門的な知識が必要ですが、専門家に相談しても、トータルで得をすることができるはずです。

判断するポイント

法人化するかどうかを判断するポイントは無数にありますが、やはり手元に残るお金を最大化できるタイミングがベストでしょう。

その意味では、所得が500万円を超えたときか、課税売上高が1,000万円を超えたときが、会社設立を考える節目となります。

所得が500万円を超えたときがなぜ重要かと言えば、先述のとおり、個人事業主の所得税率が、法人の所得税率を超えるボーダーだからです。

一方、課税売上高が1,000万円を超えたタイミングがなぜ重要かと言えば、消費税の納税義務が発生するからです。会社を設立すれば、この消費税は免除されるため、小さくない金額を節税することができます。

気を付けるべきこと

事業の拡大を考える場合、法人化にはメリットばかりです。ただ、気を付けたいポイントが1つあります。

それは、所得税や消費税以外にも目を向ける、ということです。法人化した場合、たとえ赤字であっても、毎年およそ8万円の法人住民税が掛かります。また、社会保険料や、申告に伴う税理士等への手数料なども考慮しなければなりません。多くの場合、自社ですべてを賄うより、専門家にアウトソースする方が手っ取り早い上に安上がりだからです。

法人の方が節税できることは間違いありませんが、しっかりシミュレーションをしておかないと、トータルで損をしてしまうこと考えられます。視野を広く持ち、1つひとつ慎重に検討していきましょう。

六曜を気にする方も

少々余談ですが、法人化をすると決めた後、六曜によって会社の設立日を決める人は少なくありません。

六曜は、室町時代に中国から伝わった占いをもとにした、日付の区切りです。それぞれの曜日には吉凶がついていて、その日の縁起の良し悪しを判断する基準になったりしています。

以下に、それぞれの六曜の意味をまとめてみます。

最近は六曜を気にする人も減っていますが、会社設立というのは人生でそう何度も行うものではありません。六曜をもとに設立日を決めてみる、というのも一興ではないでしょうか。

まとめ

法人化のタイミングについてまとめてきましたが、これらはあくまでも一般論です。ベストなタイミングというのは、事業の業種や、運営状況などによって、ケースバイケースで異なります。

もし迷っているなら専門家に相談されることをおすすめします。

というのも、法人成りすることで得られる金銭面のメリットを把握するには、専門的な知識に基づいたシミュレーションが不可欠だから。

損をしない選択肢を選ぶためにも、下調べや下準備は重要です。その際は、きっと専門家の知見が役に立つことでしょう。

会社設立を成功させるためのヒント

業種によっては法人化するタイミングはとても重要だと思いますが、浅野先生から見ていて法人化のタイミングを失敗していると感じる時はどんなケースですか?注意が必要ですか?

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編集部

消費税の免税事業者から課税事業者への移行のタイミングでの法人成りを逃すと、消費税が免除されるべき場合であったのに多大な消費税を納付しなければならない事態になってしまうことがあります。特に個人事業主の時期に設備投資をされている方は要注意です。

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浅野先生
ページ監修者

税理士法人浅野会計事務所
浅野芳郎先生

専門家

当サイト「10年後に生き残る会社設立 ~愛知編~」は、愛知(名古屋)エリアを中心に会社設立、会社経営のサポートを行っている『税理士法人 浅野会計事務所』代表・浅野芳郎先生にご監修いただいております。

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当サイトは、長年に渡って、愛知で会社設立や経営活動に携わってきた浅野芳郎先生をアドバイザーに迎え、10年生き残るための会社設立について情報をまとめています。

浅野先生
浅野先生のプロフィール

愛知県に本拠地を構える会計事務所、税理士法人浅野会計事務所の代表者。名古屋を中心として会社の立ち上げから経営まで幅広く企業のサポートを行っている。

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