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小売り業が棚卸資産の評価で節税する方法

こちらでは、小売業では切っても切り離せない「棚卸資産」の評価について解説します。

棚卸資産の評価方法

売れ残った商品(在庫)は、棚卸資産として資産計上します。棚卸資産の評価方法は、主に原価法と低価法の2つに分けられます。

原価法

原価法では、取得原価を元に棚卸資産の評価をします。全部で6つの方法に分類され、どれも「商品を一つずつチェックして期末の在庫を計算する」方法です。

ただし、一つひとつ確認していく方法なので、画一の商品を量産して販売している場合には会計上の手間がかかる方法です。車・不動産・宝石など、個別で管理する商品・製品に向いています。

低価法

低価法では、原価法の評価と期末時点の時価のうち、低い方を選びます。
例えば、例えば、時価に大きな変動があり、商品価格が下がってしまった場合、その減額分を期末の売上原価に計上します。

時価の変化が会社に与えた影響を正確に把握するのに向いており、国際会計基準においては標準的な評価方法として採用されています。

国際会計基準では低価法が一般的

原価法は、個別管理する商品の評価に適しているという他にも、もう一つの特徴があります。

たとえ棚卸資産の経済的価値が低下していても、実際に棚卸資産を売却・廃棄するまでは、損失の表面化を防ぐことができるのです。商品を眠らせておき、大きく黒字になったときに売却・廃棄をして損を計上するという、いわゆる「損失」の先送りが可能でした。

しかし、今後は、国際会計基準に合わせ、収益性の低下を早めに見つけ、損失を先送りにする会計操作を極力行わないようにする方針になりつつあります。

損失の表面化を先送りできない状況になっていますが、損失の計上を先送りにしていた資産を見直し、在庫の処分や、会計処理時の減損処理などで課税所得を減らせるチャンスでもあります。

棚卸資産に対する減損・簿価の切り下げ

減損会計とは、資産の価値を減らし、評価損を反映させる処理です。市場価格の低下や、資産に対する投資の回収が見込めなくなったとき、その分を損失として計上し、資産の簿価を下げるのです。それにより、現在の資産価額との差額を評価損として計上できます。

日本では、主に固定資産に使われる会計処理ですが、流動性のある棚卸資産にも適用できる考え方です。

厳密に言うと、棚卸資産に「減損会計」を用いるのはIFRS(国際会計基準)ですが、簿価の切り下げをするという広い意味においては減損と呼んでよいでしょう。ただ、日本基準では「棚卸資産の評価に関する会計基準」が既にあるため、実務ではそちらを用いた評価を行います。

在庫の処分や、会計処理時の減損処理などで課税所得を減らすことも可能です。

会社によって適切な棚卸資産の評価方法は異なる

結局のところ、「棚卸資産の評価方法には、何を選べばいいのか」と思われるかもしれませんが、業種・会社の規模・取り扱っている商品などで評価方法は変わってきます。また、商品・製品だけでなく、半製品、仕掛け品、原材料ごとに評価方法を変更することも可能であるため、一概に「これが良い」と答えることはできないのです。

棚卸資産の評価を行う際には、専門家である公認会計士・税理士に相談することをおすすめします。

参照元:国税庁|[PDF]棚卸資産の評価に関する会計基準

参照元:国税庁|[手続名]棚卸資産の評価方法の届出

ページ監修者

税理士法人浅野会計事務所
浅野芳郎先生

   専門家

当サイト「10年後に生き残る会社設立 ~愛知編~」は、愛知(名古屋)エリアを中心に会社設立、会社経営のサポートを行っている『税理士法人 浅野会計事務所』代表・浅野芳郎先生にご監修いただいております。

   

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当サイトは、長年に渡って、愛知で会社設立や経営活動に携わってきた浅野芳郎先生をアドバイザーに迎え、10年生き残るための会社設立について情報をまとめています。

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浅野先生のプロフィール

愛知県に本拠地を構える会計事務所、税理士法人浅野会計事務所の代表者。名古屋を中心として会社の立ち上げから経営まで幅広く企業のサポートを行っている。

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